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酒の飲み方エトセトラ(3)
2009/06/27
19:03/Sat
酒にまつわるジョークには事欠かないものです。世界中の(もちろん日本も含めた)あらゆるジョーク関係の本を引っ張ると、酒の項目だけでも数えきれないほどあります。
その中から、ほんの少し。
「キミ、禁酒したんじゃなかったのか?」
「ああ、したとも。一年間、禁酒すると神に誓ったよ」
「でも飲んでるじゃないか」
「ああ、それはね。一年を二年にするかわりに、昼だけ禁酒することにしたんだ」
酒の飲み方エトセトラ(2)
2009/06/21
07:29/Sun
酒のない
国へ行きたい二日酔い
三日目にはまた帰りたくなる
(詠み人知らず)
国へ行きたい二日酔い
三日目にはまた帰りたくなる
(詠み人知らず)
酒の飲み方エトセトラ(その1)
2009/06/10
20:36/Wed
白玉の歯にしみとほる秋の夜の
酒は静かに飲むべかりけり
酒のためわれ若うして死にもせば
友よいかにかあはれならまし
夜為事のあとを労れて飲む酒の
つくづくうまし眠りつつ飲む
鉄瓶のふちに枕しねむたげに
徳利かたむくいざわれも寝む
妻が眼を盗みて飲める酒なれば
惶てて飲み噎せ鼻ゆこぼしつ
それほどにうまきかと人のとひたらば
なんと答へむこの酒の味
酒ほしさまぎらはすとて庭に出つ
庭草をぬくこの庭草を
(若山牧水)
酒は静かに飲むべかりけり
酒のためわれ若うして死にもせば
友よいかにかあはれならまし
夜為事のあとを労れて飲む酒の
つくづくうまし眠りつつ飲む
鉄瓶のふちに枕しねむたげに
徳利かたむくいざわれも寝む
妻が眼を盗みて飲める酒なれば
惶てて飲み噎せ鼻ゆこぼしつ
それほどにうまきかと人のとひたらば
なんと答へむこの酒の味
酒ほしさまぎらはすとて庭に出つ
庭草をぬくこの庭草を
(若山牧水)
テンプレ変更のお知らせ
2009/06/07
12:56/Sun
今年も半分過ぎ。2本のヴェルモットを使う話も一区切りということで、心機一転のため、新テンプレを借りてきました。文章中心なので濃淡のはっきりした。今年はちょっと更新速度が落ちてますが、これからもいろんな情報や、思いついたことなどを書いていきたいと思いますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
Cocktail - 第36回 The Red and the Green Vermouth(赤と緑のヴェルモット)(その4)
2009/06/04
23:34/Thu
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ぼくは仄暗い一室で、ろうそくの明かりだけを頼りとしながら、空になったヴェルモットの瓶をジッと見つめていた。艶めかしいつけぼくろのあの女性は、今頃どこで何をしているのだろう。そして、あの時の自分は何と若かったのだろう。
貴族たちの集うダンスホール。
父親が男爵。ただそれだけで、自分はここにいる価値のある人間だと、選ばれし高貴な身分の者であると錯覚していた。そのことを誇らしげにしていた。「きみがぼくにふさわしいかどうかは、ぼくが決めることだ」、そんなことを言った気がする。そこにいた女性は、目つきが鋭く、顎は細く、ライオンのたてがみのようなブロンドの髪を持った、野性味あふれる女性。今までに出会ったことのないタイプに、戸惑ってしまったのかもしれない。冷静な対処なんて出来なかったのだ。彼女はきっと怒っていたのだろう。ぼくはあまりに高慢すぎた。ただ素直な気持ちを伝えるだけで良かったのに。彼女はそれまで飲んでいたマティーニを激しくテーブルへ叩きつけると、ぼくを力強く引っ張り出していた。そしてホールの真ん中で情熱的なタンゴを踊りだした。曲目なんてなかった。ただがむしゃらに、情熱に身を任せるように激しく踊っていた。周りが唖然とする中、ぼくは一緒になってひたすら踊った。いや、彼女のペースで踊らされていたというのが本当のところだろう。彼女はぼくよりも少しだけ背が高く、力も強かった。ついていくのがやっとだった気がする。そして彼女は、額に汗を浮かばせながら、にっこりとほほ笑むと、ぼくの唇を奪っていた。強く抱きしめられていた。魂から揺さぶられた、熱い口づけ。それが終わった瞬間、彼女は消えゆく後ろ姿だった。追いかけることも忘れて、ただその場をどう取り繕うか、家名を汚さないためには周りの人々にどう言い訳したらよいのか、そんなことを考えていた。違う、そうじゃない、その時考えるべきことはそんなことじゃないのに・・・。ぼくはまだ、若かったのだ。若かったくせに、情熱に身を躍らせることができなかった。若かったがゆえに、一瞬の出来事にパニックになって、何をすべきだったのか、まるで分からなかったのだ。
あれからいったい何杯のマティーニを飲んだだろう。この冷めてしまった魂を揺さぶり、乾いてしまった心を潤してくれるものを見つけることができない。莫大な財産も、見わたす限りの広い土地も、豪華な家も、贅沢な食事も、高級な酒も、そしてそれから出会った数多くの女性たちも、ぼくの魂を満たしてくれるものはなかった。そう、ぼくは彼女を探し出すことができなかったのだ。あそこにいた誰もが、彼女の正体を知らなかった。どれだけ手を尽くしても、どれだけ時間をかけても、あの踊りの続きを手に入れることはできなかった。
あれからいったい何杯のマティーニを飲んだだろう。いまのぼくは、手に入れようと思えば何でも手に入る。しかし、ぼくは果たして幸せなのだろうか。ただひとつのものだけが手に入らないというのに。ろうそくの明かりが揺れる。一人でいるにはあまりにも広すぎるこの部屋で、あの時のヴェルモットの瓶だけが静かにテーブルでたたずんでいた。
ぼくは仄暗い一室で、ろうそくの明かりだけを頼りとしながら、空になったヴェルモットの瓶をジッと見つめていた。艶めかしいつけぼくろのあの女性は、今頃どこで何をしているのだろう。そして、あの時の自分は何と若かったのだろう。
貴族たちの集うダンスホール。
父親が男爵。ただそれだけで、自分はここにいる価値のある人間だと、選ばれし高貴な身分の者であると錯覚していた。そのことを誇らしげにしていた。「きみがぼくにふさわしいかどうかは、ぼくが決めることだ」、そんなことを言った気がする。そこにいた女性は、目つきが鋭く、顎は細く、ライオンのたてがみのようなブロンドの髪を持った、野性味あふれる女性。今までに出会ったことのないタイプに、戸惑ってしまったのかもしれない。冷静な対処なんて出来なかったのだ。彼女はきっと怒っていたのだろう。ぼくはあまりに高慢すぎた。ただ素直な気持ちを伝えるだけで良かったのに。彼女はそれまで飲んでいたマティーニを激しくテーブルへ叩きつけると、ぼくを力強く引っ張り出していた。そしてホールの真ん中で情熱的なタンゴを踊りだした。曲目なんてなかった。ただがむしゃらに、情熱に身を任せるように激しく踊っていた。周りが唖然とする中、ぼくは一緒になってひたすら踊った。いや、彼女のペースで踊らされていたというのが本当のところだろう。彼女はぼくよりも少しだけ背が高く、力も強かった。ついていくのがやっとだった気がする。そして彼女は、額に汗を浮かばせながら、にっこりとほほ笑むと、ぼくの唇を奪っていた。強く抱きしめられていた。魂から揺さぶられた、熱い口づけ。それが終わった瞬間、彼女は消えゆく後ろ姿だった。追いかけることも忘れて、ただその場をどう取り繕うか、家名を汚さないためには周りの人々にどう言い訳したらよいのか、そんなことを考えていた。違う、そうじゃない、その時考えるべきことはそんなことじゃないのに・・・。ぼくはまだ、若かったのだ。若かったくせに、情熱に身を躍らせることができなかった。若かったがゆえに、一瞬の出来事にパニックになって、何をすべきだったのか、まるで分からなかったのだ。
あれからいったい何杯のマティーニを飲んだだろう。この冷めてしまった魂を揺さぶり、乾いてしまった心を潤してくれるものを見つけることができない。莫大な財産も、見わたす限りの広い土地も、豪華な家も、贅沢な食事も、高級な酒も、そしてそれから出会った数多くの女性たちも、ぼくの魂を満たしてくれるものはなかった。そう、ぼくは彼女を探し出すことができなかったのだ。あそこにいた誰もが、彼女の正体を知らなかった。どれだけ手を尽くしても、どれだけ時間をかけても、あの踊りの続きを手に入れることはできなかった。
あれからいったい何杯のマティーニを飲んだだろう。いまのぼくは、手に入れようと思えば何でも手に入る。しかし、ぼくは果たして幸せなのだろうか。ただひとつのものだけが手に入らないというのに。ろうそくの明かりが揺れる。一人でいるにはあまりにも広すぎるこの部屋で、あの時のヴェルモットの瓶だけが静かにテーブルでたたずんでいた。
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