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Cocktail - 第7回 友よ、我が友よ

Posted by 倖成卓志 on 24.2006 悠久のカクテル 4 comments 0 trackback
 「友達」という言葉ほど、その価値が高く思われていて、よく使われていて、しかし実はこれほどまでに脆いものはない。金があれば、楽しいことがあれば、誰もが友達面して寄ってくる。しかしいざ、落ちぶれたときには我先にと去っていく。「貧乏や苦難の時に友達と言ってくれる。それこそが真の友達だ」とは誰の言葉だったろうか。

 中国の春秋時代に管仲【かんちゅう】という人がいた。その友人に鮑叔【ほうしゅく】という人がいた。詳しい経緯は省くが、この鮑叔が王様である桓公【かんこう】に管仲を推薦したとき、桓公は当初嫌がった。管仲が罪人だったことも理由のひとつだろうが、それよりも彼に関する悪い噂を知っていたからだ。以降は、桓公と鮑叔とのやりとり。
「管仲は昔、お前と一緒に商売をしていたが、奴はいつも分け前を多く持っていったと聞くぞ」
「彼の家は貧乏だったのでそうしただけです。欲得ずくでないことは分かっていたので、私も認めました」
「以前、管仲のせいで窮地に陥ったことがあると聞いたが、本当か?」
「私の名声を高めようとしてくれたことが、たまたま裏目に出てしまっただけのことです。いつも物事がうまく行くとは限らないものです」
「管仲は戦争があるたびに、いつもさっさと逃げ帰ったと聞くぞ」
「彼には老母がおり、もし彼に何かあったらその老母を世話するものがおりません。そのために命を惜しんだのであって、臆病でそうしたわけではありません」
 そして鮑叔はとどめに、
「王様が一国の主としてのみ君臨するおつもりなら、私と高徑【こうけい】(大臣の名前)だけで十分です。しかし天下の覇者たらんことをお望みなら管仲なくしては叶いません」
 桓公は果たして管仲を登用し、やがて管仲は宰相にまで登りつめる。鮑叔の地位は、常に管仲よりも下だったが、鮑叔はそのことについて不平や不満を漏らしたことは一度もなかった。また管仲を推挙したことについて自慢したり、宰相の友人だからといって威張ったりしたことも、一度たりともなかった。
 管仲は後にこう言った。
「我を生めるは父母なりといえど、我を知るは鮑子なり」
(私を生んでくれたのは父母だが、私のことを本当に知っているのは鮑叔だ(「子」は敬称))
 後世、二人の友情の深さを称え、苦難・苦境の時でも常に固い絆で結ばれた友情のことを「管鮑【かんぽう】の交わり」と呼ぶようになった。



 ロシア語で「仲間、同胞」のことを「Toverisch 【タワーリシチ】」と言います。

カクテル・白色

Tovarisch 【タワーリシチ】
基酒:Vodka 【ウオツカ】
技法:シェーク
度数:27度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
Vodka 【ウオツカ】 2/4
Kümmel 【キュンメル】 1/4
Lime - Juice 【ライム・ジュース】 1/4

 Kümmel 【キュンメル】 は、キャラウェイのドイツ語読み。姫ういきょうともいいますが、これを主としたリキュールです。量販店では入手しづらいですね。リキュールとしては適度な値段ですが、大量に使うものでもないので、放置される可能性大。家よりもむしろBarで飲むカクテルです。


 また、英語で「古い友人、親しい仲間」のことを、「Old Pal 【オールド・パル】」と言います。

カクテル・赤色

Old - Pal 【オールド・パル】
基酒:Rye - Whiskey 【ライ・ウィスキー】
技法:ステア
度数:24度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
Wild - Turkey (Rye) 【ワイルド・ターキー(ライ)】 1/3
Dry - Vermoute 【ドライ・ヴェルモット】 1/3
Campari 【カンパリ】 1/3

 Wild - Turkey (Rye) 【ワイルド・ターキー(ライ)】 は、私がこのカクテルを作るときには必ず用いているというだけで、Old - Overholt 【オールド・オーヴァーホルト】 でも Jim - Beam (Rye) 【ジム・ビーム(ライ)】 でも、ライ・ウィスキーであれば一向に構いません。
 カンパリは基本的に苦手なのですが、3種の酒が複雑に絡み合って、不思議な味わいと香りを持つカクテルに変化します。
 私の中での、最高峰のひとつです。初めて飲んだとき、思わず涙があふれ出たカクテルです。苦難、苦境に疲れ果てている方に、是非とも飲んでもらいたいものです。


 いずれにしても、「酸いも甘いも」共に味わうことのできる、真の仲間と飲みたいカクテルです。



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初めまして。
showと申します。

実はかなり前から拝見させて頂いてました。
自分も酒好き故、お酒についての記事を楽しみに読ませて頂いてます。

中国の故事の話、いいですね。
僕も友人に対してこうありたいものです。
そしてカクテルの話に繋げてきましたね。
巧緻な文章、流石です。

ところで、「ワイルドターキーライを必ず使う」のはやはり何か意味があるのでしょうか?
ターキーライの酒精感の強さや男性的な味わいから、「男の友情」のイメージなのかな、と勝手に推測してみたり。
興味深いです。
2006.08.31 14:05 | URL | show #- [edit]
 初めまして。「ノスタルジックバー VULGAR」、もうじきオープンですね。松山までは遠くて行けないのが残念。相当に奇妙なお店になるんだろうなぁ、なんて思ってます。

 Wild Turkey (Rye) 【ワイルド・ターキー(ライ)】 ですが、特に意味はありません。どちらかというとスコッチ派で、バーボンはあまり飲みません。ただ、Jim Beam (Rye) 【ジム・ビーム(ライ)】 は私にはちょっと軽い。Old Overholt 【オールド・オーヴァーホルト】 はライ麦の香りが楽しいのでストレート(直)でもいけるけど、カクテルにするには甘みが少々不足気味。ワイルド・ターキーのライ麦の香りとともに存在する微[かすか]な甘みが、Dヴェルモットの複雑な香りと、カンパリの苦味とにうまく絡み合ってくれるので、私はこれが好きなのです。

 ・・・などと、もっともらしいことを書いてしまいましたが・・・

 実は「ワイルド・ターキー」の由来となった「七面鳥狩り」が、古き良きアメリカの時代、そしてフロンティア・スピリッツを感じさせてくれそうな気がするので、これを選んでいます。「昔」というイメージが強烈になりそうな気がするので。もっとも、3種のうちで自分に一番合っていたというのも事実ではあるのです。
 本当は、Very Old St.Nick 【ヴェリー・オールド・セント・ニック】 のSummer Rye 【サマー・ライ】 や Winter Rye 【ウィンター・ライ】 。あるいは Rare Perfection 【レア・パーフェクション】 なども試したいのですが、ちょい高めの値段を見るとついつい敬遠しちゃってて・・・そのうち(って、一体いつになるのか分かりませんが)試してみたいと思います。では。
2006.08.31 22:01 | URL | 倖成 #iqhSIKS2 [edit]
今回は当HPに遊びにきて下さり、ありがとうございました(^^)
ぜひこのToverisch 【タワーリシチ】を飲んでみたいと思います♪
なかなかバーには頻繁に行けないんで、色々勉強させて頂きます(^^)
2007.02.12 20:19 | URL | nao. #- [edit]
 ご訪問ありがとうございます。
 キュンメルもクセがあって、好みが分かれるお酒です。オーセンティック(本格)バーなら置いてありますが、カジュアルなバーにはないかも。
 ストレートではちょっとツライ感じがするのに、カクテルに内包されると、ほどよいアクセントになってしまうのがカクテルのまさに面白いところだと思います。
 ふたつとも、付き合い方が難しいけど、ハマると”無二の親友”になれるカクテルかも知れませんね。
2007.02.12 21:26 | URL | 倖成 #iqhSIKS2 [edit]


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