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Cocktail - 技法編(1)

Posted by 倖成卓志 on 26.2006 悠久のカクテル 0 comments 0 trackback
 技法編(1)です。これまでに、カクテルを飲む理由(第1回)、簡単なロング・ドリンク(第2回)、ちょっと気取ったショート・ドリンク(第3回)と紹介してきて、さんざん無視してきた技法について書いてみようと思います。

 技法を無視してきた理由は、カクテルブックの構成にも難があるわけで。一番最初にロングとショートの違いだの、ステアやシェークだのときて、シェーカーの振り方とか、メジャーカップでの計量だとかを見ていったら「カクテルってこんなにいっぱい、覚えることがあるのか」と思っても仕方ないわけですよ。バーテンダーさんになりたい人や、自分でカクテルを作りたい人にはうってつけでも。
 でもって、逆に最後のページに解説が載っている本ですと、カクテルの名前と写真はともかく、レシピの意味が分かりにくい。でも初心者にはこの方がいいと思います。「あ、こんなの飲んでみたい」というのが大事じゃなかな、と。ですから私も、今までショートとロングという単純な分け方を書いた程度で、「特に覚えなくていいです」などと一見すると、凄くいい加減なことを書いてきたのです。

 まず、ショートとロングのおさらい。
 Short Drinks 【ショートドリンク】 というのは、ほんの2~3口程度で飲んでしまえるもので、基本的にはカクテルグラスを使います。
カクテル・茶色

 一方、Long Drinks 【ロング・ドリンク】 とは、じっくりと時間をかけて飲むもので、基本的にはタンブラーなどを使います。
Long_White.jpg

 あとは、ロックグラスやシャンパングラスなどがありますが、グラスについては、
 http://myuma.lolipop.jp/glass.htm
 を参照していただくと分かりやすいかも知れませんね。


Shaker.jpg

 これが「シェーカー」です。ちょっと薄暗いバーでバーテンダーさんがシェーカーを小気味良く振り、グラスへ静かに注がれたカクテルをじっくりと味わう・・・そんな雰囲気がステキですね。
 シェーカーを使うのが Shake 【シェーク】」>という技法です。材料と氷を入れ、腕を前後に振って中身をかき混ぜます。振り方のコツなどがありますが、それは後々。なぜこれを使うかというと、主にショート・ドリンクで行われる技法なのですが、
①混ざりにくいものを混ぜる
 たとえば、お湯に紅茶のティーバッグを入れると、徐々に茶色に染まっていきますよね。あれは混ざりやすい(というか溶けやすい条件になった)からです。ところが酒というのは、特に混ぜる種類が増えるとそれぞれ分子の大きさが異なるので非常に混ざりにくい。さらに卵白や生クリームを使うカクテルになると、もっと混ざりにくいのです。

②キリキリに冷やす
 私も人前でカクテルを作ることがあるのですが、こんなことを言われたことがあります。「ドラマとかで見るのよりも、振るのが早いね」。ドラマなどでもしっかりと演技指導がされていて、振り方は間違ってはいないのですが、シェークは見栄えも大切ですが、何よりも「一気に冷やす」ことが大事なのです。私の場合、冷やすというより「凍らせる」イメージです。なので、グラスに注ぎ終えたシェーカーは凍ったように冷たくて、手もものすごく冷たくなります。バーテンダーさんが、シェーカーを振る前にシェーカーと手を布巾で拭うのを見たことがある方もおられるかも。水滴が付いていると、振り終えた後に手がシェーカーにくっついてしまうことがあるのです(私も一度、経験しました)。

③和らげる
 ウィスキーでもスピリッツでも構いませんが、ストレートで飲んで「うわっ、キツい。喉が痛い。飲めない」と感じたことはありませんか? 私はあります。酒は刺激が強くて、トゲトゲしているものなのです。氷を転がすとだんだん丸みを帯びてくるように、シェークすると酒も丸みを帯びてくるのです。キツさが解消されて、豊かな香りだけが残るのです。この逆をいくのがStir 【ステア】 です。

 Stir 【ステア】 とは、「動かす」とか「かき混ぜる」という意味です。ミキシング・グラスに入れて、バー・スプーンでかき混ぜるのですが、酒の比重にあまり差がない場合に使われます・・・と言っても初心者には伝わりづらいですね。
 たとえば、ウィスキーをベースとしたカクテルでは、ほぼ間違いなくステアです。なぜなら、ウィスキーをシェークすると味が乱れてしまうからです。完成度が高いから、と言ってもいいでしょう。わざわざ味わいを殺す必要はないわけです。
 シェークの③で、「キツさを解消する」と書きましたね。

Gimlet
基酒:Gin 【ジン】
技法:シェーク
度数:30度
レシピ
Dry - Gin 【ドライ・ジン】 3/4
Lime - Juice 【ライム・ジュース】 1/4

Gibson
基酒:Gin 【ジン】
技法:ステア
度数:36度
レシピ
Dry - Gin 【ドライ・ジン】 3/4
Dry - Vermoute 【ドライ・ヴェルモット】 1/4

 共にジン・ベースなのですが、 Gimlet 【ギムレット】 はシェーク。 Gibson 【ギブソン】 はステアです。前者は鋭いながらも柔らかさを兼ね備えた喉越し。一方で後者は、キレの強さを楽しむものです。そう、あえて「キツさを解消しないで、その酒の個性を楽しむ」のも、ステアの特徴なのです。

 Build 【ビルド】は、「積み上げる」という意味です。ステアと似ていますが、ステアが15回ほどかき混ぜるのに対して、1回しかかき混ぜません。
レモネード

 ハイボール(酒の炭酸割り)など、かき混ぜすぎるを気泡が抜けてしまうもの。あるいは、完成度の高いお酒同士を合わせるときなど、かき混ぜすぎると味が壊れてしまうものに使われます。

 他にはミキサーを使ったフローズンスタイルのカクテルなどもあります、フローズン系は夏場の飲み物なので夏寸前にでも紹介したいですね。


 ついでに、Mesure Cups【メジャー・カップ】も。
MesureCup.jpg

 ↑これですね。小さいほうが30ml、大きいほうが45mlです。ショート・ドリンクの場合は、60mlで計算しますから、「1/2」とあれば小さいほうで満杯。「1/4」とあれば15mlですので、小さいほうの半分か、大きいほうの1/3という具合です。


 ところで、ショート・ドリンクは基本的に60mlです。カクテル・グラスはその形状によって誤差がありますが、容量はおおむね90mlです。
 シェーカーを振ると、当然中の氷も溶けます。この溶ける氷の分が10mlと計算するのです。するとグラスの80%までカクテルで占めることになります。

 さて、ここで問題。
 どうみても90mlのカクテル・グラスに、カクテルがなみなみと注がれて、今にも溢れそうです。美味しいと思いますか?
 答え:一概には言えませんが、氷が解けて水っぽくなってしまい、あまり美味しくありません。実は素人が陥りやすいワナがこれです。あまりに気取ってシェーカーを振りすぎると、氷が解けてしまうのです。
 ただし、一流のバーデンダーさんが使うグラスはもう少し容積の少ない場合が多く、ちょうど溢れる寸前(といっても90%とかの領域です。ぎりぎり溢れそうですと持ち上げられませんよね?)になるよう計算された場合もあるので、一概には言えないということです。
 これが、シェークの項目で「振るのが早い」理由でもあるのです。一気に「凍らせるように」振らないと、水っぽくて飲めない。ですから、ちょっと路地の裏手にある隠れ家的な、一杯飲み屋な感じのお店で、カクテルも少しならありますよという程度のお店ですと、メニューには載っていないシェークのカクテルを頼むと「ステアなら出来ますが、私はシェーカーを振れませんので」と断られる場合があります。
 不親切でも不真面目でもなくて、「出来ないものは出来ない」。それだけですので、怒らないであげてください。


 技法の細かい部分まで踏み込むと、本当に大変なので、今回はこのあたりで。
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