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寒中に嗜む酒(1)

Posted by 倖成卓志 on 02.2006 特集 0 comments 0 trackback
METAXA
 【メタクサ】


METAXA


 ギリシアのブランデーです。ランクは最下位の☆☆☆【スリー・スターズ】でお手頃価格でしたし、ランクが低いからといって粗悪というわけではなく、ランクが高いほど手間隙がかかっていると考えてください(もちろんランクが低いからといって手を抜いているわけでもありません)。

ラベルはこんな感じ(クリックで拡大します)
METAXA(label)


 ・・・すみません、ギリシア語、さっぱり分かりません。


 なので、情報は書籍から頂きます。
 製造元はS.& E.& A.Metaxa S.A.
 創業は1880年で、ギリシャの蒸留酒メーカーでは最古の歴史を持ち、輸出量もギリシアで第1位。
 創業者はスピロス=メタクサ。

 最初はアッティカ地方のブドウ園を買収してワインを造っていたのですが、やがてピレウスという港町に蒸留所を建設。1888年にブランデーの販売に乗り出します。
 1890年、ロシア・オデッサに蒸溜所を建設。1895年、トルコ・コンスタンティノープルに蒸溜所を建設と、徐々に海外に拠点を広げていくも、第二次世界大戦後には海外の蒸留所を失い、ピレウス蒸留所のみとなります。ここで幸いだったのは、創業当時のいわゆる古酒をしっかりと残していたこと。つまり「最初からやり直し」が出来たということ。おかげで再び、世界に向けてブランデーを販売するに至ったのです。

 以前に何度か、「ブドウを醸造(発酵)させたものがワイン、蒸留するとブランデー」というようなことを書きましたね。当然、ブランデーはブドウから作られているわけで、メタクサに使われているブドウは「サヴァ・ティアノ種」です。これは中央ギリシア産のブドウですので、あまり馴染みはありませんね。
 さらに珍しいことに、植物のエキスを混ぜ込み、さらにマスカットのワイン、バラの花びら、ハーブ類をブレンドしているため、フレンチ・ブランデーとはかなり異なった、実に複雑な香りと味を放ちます。

 
 
 さて、
 ブランデーといえば、チューリップ型のブランデー・グラスを思い浮かべる方もおられることでしょう。何故あんな形のグラスを使うのかといえば、手の上で転がして熱を伝えるためです。同じ蒸留酒でもいわゆるスピリッツとは異なり、熱を与えることで濃縮され封じ込められた香りを味とを蘇らせるのです。
 マフィア映画などで、マフィアのボスがブランデーの入ったグラスを手のひらの上でゆっくりと回しているのは、「余裕」を感じさせるという演出効果もありますが、飲む上でのきちんとした理由もあるのですね、ハイ。

 そういうわけで、ブランデーは冬のお酒なのです。ほんの少し温めて、じっくりと香りを漂わせ、味わいを楽しみ、深く心をくゆらせる。ゆったりと飲みたいお酒です。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 さて、ここに Sweet - Vermoute 【スウィート・ヴェルモット】があれば、実に面白いことが起きます。量販店でも1000ml瓶で1000円程度ですので、興味があれば試してみてください。

 まずは、
Carol


Carol 【キャロル】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:ステア
度数:28度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
 Brandy 【ブランデー】 2/3
 Sweet - Vermoute 【スウィート・ヴェルモット】 1/3

 「賛歌」という意味です。Sヴェルモットの甘みがブランデーの持つ奥深い味を引き出してくれます。本来はマラスキーノ・チェリーを飾ります。


QueenElizabeth


Queen - Elizabeth 【クィーン・エリザベス】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:ステア
度数:25度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
 Brandy 【ブランデー】 1/2
 Sweet - Vermoute 【スウィート・ヴェルモット】 1/2
 Orange - Curaçao 【オレンジ・キュラソー】 1dash.

 直訳は「エリザベス女王」という意味だが、「エリザベス女王へ捧げる」という意味が込められている。オレンジ・キュラソーを加えることで色合いに深みが増し、果実味の増した味わいとなっている。


Harvard


Harvard 【ハーヴァード】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:ステア
度数:25度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
 Brandy 【ブランデー】 1/2
 Sweet - Vermoute 【スウィート・ヴェルモット】 1/2
 Angostura - Bitters 【アンゴスチュラ・ビターズ】 2dashes.
 Sugar - Syrop 【シュガー・シロップ】 1dash.

 日本では「ハーヴァード大学」の認知度が高いためかハーヴァードが地名であると勘違いされやすいが、「ハーヴァード」は名字なのでこのカクテルの名前の由来は不明(ちなみにハーヴァード大学の名前の由来は、創設の出資者の一人である牧師のジョン=ハーヴァードにちなむ)。
 別名、Moon - Light 【ムーン・ライト】。ヴェルモットとアンゴスチュラ・ビターズの影響で食欲増進の効果があり、シュガー・シロップでコクが増しているため、プレ・ディナー・カクテル(食前のカクテル)として秀逸。


 何が起きたか、分かりましたか?


 ほんの少しずつ手を加えるだけで、別のカクテルになってしまいます。わざわざ作ってみましたが、見た目はあまり変わりませんね。味や香りは少しずつ異なりますし、飲み応えも変わっていきました。
 こういうものを見て、「何だ、カクテルって自在にアレンジしても構わないんだ」と思ってもらえるといいなあ。使うお酒や配合などをあまりにも難しく考える必要もないわけで、もちろん、全部の名前を無理に覚える必要もありません。ただ、自宅でそれぞれを試しに作ってみる価値はあります。あるいは、自分で手を加えてみるのも良策です。それらの中から、自分好みのものが見つかれば幸運ですね。


 ちなみに、ハーヴァードは、バーで注文するときは注意が必要です。

Harvard - Cooler 【ハーヴァード・クーラー】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:シェーク
度数:12度
グラス:タンブラー
レシピ
 Apple - Brandy 【アップル・ブランデー】 45ml
 Lemon - Juice 【レモン・ジュース】 20ml
 砂糖 1tsp.
 Soda 【ソーダ水】 適量

 名前は似ていますが、まるで異なる代物です。これは夏の飲み物ですね。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 ついでに、ブランデーを使ったカクテルの中から2つ、定番と変り種を。


Brandy - Cocktail 【ブランデー・カクテル】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:ステア
度数:34度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
 Brandy 【ブランデー】 1glass.
 White - Curaçao 【ホワイト・キュラソー】 2dashes.
 Angostura - Bitters 【アンゴスチュラ・ビターズ】 1dash.

 そのものずばり「ブランデー・カクテル」です。1glassですので、ほとんどブランデーそのままですが、香りに微妙な変化をもたらすので「カクテルは基酒(ブランデー)の良さをメチャメチャに壊すだけだからキライ」と思っている方も、一度お試しあれ。



Brandy - Blazer 【ブランデー・ブレイザー】
基酒:Brandy 【ブランデー】
技法:ビルド
度数:30度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
 Brandy 【ブランデー】 1glass.
 砂糖 1tsp.
 Orange - Peel 【オレンジ・ピール】 1片
 Lemon - Peel 【レモン・ピール】 1片

 「ブランデーが炎を上げる」という意味。変わっているのはその作り方。まずはオールド・ファッション’ド・グラスで材料をステアしたら、そこに火をかける。しばらくしたらコースターなどを蓋にして火を消し、カクテル・グラスへ注ぐ。非耐熱性グラスの場合、割れる危険性を伴うので自宅ではあまりやらないほうが良い。


 ブランデー・ブレイザーは、まさに「演出重視」のカクテルですね。 演出で唐突に思い出しましたが、ブランデーの入ったグラスにスライス・レモンと砂糖を乗せたカクテル、Nikolaschka 【ニコラシカ】は、砂糖を包み込んだレモンをかみ締めた状態でブランデーを飲み、口の中でカクテルを作るという変り種ですが、これにBrain - Shaker 【ブレイン・シェーカー】という飲み方があるそうで。つまり、お口の中に材料が入った段階でバーテンダーさんに頭を後ろからつかんでもらって、そのまま左右に振ってもらうそうな。頭がシェーカー・・・メチャクチャに酔っ払いそうな気がするのですが、「ブレイン・シェーカーの上手なバー」を探訪している人がいるとのことで・・・世の中、広いなぁ・・・。

 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -

 冬に入って、急激に冷え込んできたのでブランデーを購入してみました。さすがにメタクサの上位クラス、陶器製のGrand Fine 【グランド・ファイン】は「結構な値段」がする代物なので買えず。まあ、カクテル目的なので、そう高いものをわざわざ買う必要もなかったわけです。ゆっくり飲んで、体の中をゆっくりと温めるにはうってつけの、嬉しい酒類ですね。

 特集「寒中に飲む酒」の、本来は第2回に据える予定だったこの話。少なくともあと3回はあります。しかも私のことですから、回数が増える可能性があります。早く書かないと冬が終わってしまいそう・・・。




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