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ワインを飲みながら、こう考えた(その1)

Posted by 倖成卓志 on 29.2007 言いたい放題 0 comments 0 trackback
 ずっと書くのを忘れてました。先月、ワインのテイスティングをしてきました。題名に「その1」と付いているのは、今月もまたテイスティングをしてきたからで、「あ、前のを書いてない」と思い出したからなんです。
(正確には、この下書きは先月に書いているので、先々月の話です。公開にするのをずっと忘れていました)

 さて、デパートのワイン・コーナーの一角がワイン・バーと化し、4種類のワインがずらりと並んでいました。その面々はというと・・・

PAVILLON ROUGE CHÂTEAU MARGAUX 2004
【パヴィヨン・ルージュ・シャトー・マルゴー 2004】

CARRUADES de LAFITE 2004
【カリュアド・ド・ラフィット 2004】

BAHANS HAUT-BRION 2003
【バアン・オー・ブリオン 2003】

LE CARILLON de L'ANGELUS 1999
【ル・カリヨン・ド・ランジェラス 1999】



 何となく聞いたことがある名前がくっ付いていますよね? これらはみな、特級ワインのセカンド・ラベルです。
 いや、何とも素晴らしい日になりました。


 まず、それぞれのファースト・ラベルについて。

パヴィヨン・ルージュ・シャトー・マルゴー
→ Ch.MARGAUX 【シャトー・マルゴー】

カリュアド・ド・ラフィット
→ Ch.LAFITE ROTHSCHILD 【シャトー・ラフィット・ロートシルト】

バアン・オー・ブリオン
→ Ch.HAUT-BRION 【シャトー・オー・ブリオン】

ル・カリヨン・ド・ランジェラス
→ Ch.L'ANGELUS 【シャトー・ランジェラス】


 ね? ワインをあまり知らなくても、どこかで聞いたことがあるような名前ですよね。

 いきなりですが、問題です。この中にひとつだけ仲間外れがいます。さて、どれでしょうか?


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 答え:Ch.ランジェラス。

 これだけがサンテミリオン(の特級ワイン)で、残り3つはメドック(の格付け1級ワイン)です。


 さて、

 これらのファースト・ラベルはすべて万単位の値段が付いています。一方で、セカンド・ラベルと呼ばれるものはかなり安いです(とはいえ、五千円以下ということはありえませんが一万円以下で買えます)。じゃあ、質が劣るのかといえば、さほどでもない。

 現に、ワインをテイスティングしてその評価を点数化しているロバート=パーカーの点数表では、パヴィヨン2004(89-91点)、マルゴー2004(92-94点)。カリュアド2004(89-90点)、ラフィット・ロートシルト2004(92-94点)。バアン2003(89点)、オー・ブリオン2003(95点)となっていて、激しく点の下がっているものはありません。
(もっとも、パーカーの点数にはかなりのクセやバラ付きがあり、信憑性については疑問視されています。しかしファーストとセカンドの点差ではそれほど偏見は強くないと思われるので、一応は参考になると思います)

 では、セカンド・ラベルとは一体何者で、何故に値段が激減しているのか。


 話は単純で、ブドウを詰めるタンクはいくつもあるわけです。その中から最も良いものを選んで、瓶詰めし、これがファースト・ラベルとなるのです。残りのタンクはセカンド・ラベルとなるのですが、同じ農園の同じ時期に収穫した同じ(ような)ブドウを使っているので、もしかしたら僅差でファースト・ラベルに選ばれなかったものもあるわけです。

 某格付け1級ワインのファースト・ラベルと、別の格付け1級ワインのセカンド・ラベルをブラインド・テイスティング(名前を明かさずに味をみること)した高名なワイン評論家が、セカンドの方を絶賛し、ファーストの方を「これは失敗作だね。評価に値しない」と言ったというウソのような本当の話もあります。評論家がマヌケだというよりも、質の高いワインの違いというのはそれほどまでに分かりづらいものなのです。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


ソムリエT氏「ブラインド・テイスティングで試してみませんか?」
私「・・・はい?!」
 いや、あの・・・・私、ファースト・ラベルは名前だけ知ってる程度で、セカンド・ラベルもまったく口にしたことがないんですが?!
T氏「分からなくても大丈夫です。というより、そうそう分かりませんよ。むしろ、試しという感じで」
ワイン卸U氏「いやあ、僕でも当たらないんで、気楽に試してください。面白いんで」
 ・・・おのれ、Uさん。T氏に吹き込んだの、あなたですね。
私「じゃあ、試しってことで」
 ・・・冗談じゃないんですけど、ま、そういうこともあるのが人生ですかね・・・

 ・・・数分後・・・

 ノーヒントって訳にもいかないので、土壌の説明とか、エッジの説明とかも受けて(この辺りについてはまた別途、ワインの性格うんぬんといことに関する内容としてきっちりと書いてみたいです)、何となくこうじゃないかなって感じでセレクト。
T氏「お、惜しい。1と2が逆でした。3と4は、すぐにお分かりだったようですね」
私「まあ、ヒントを頂いてたんで」
T氏「でも2つ当てたのは凄いですよ」
 などと誉めていただいて、後は軽い歓談。

 川の上流と下流とでは土壌の違いからブドウへの影響も大きいとか、土の水はけの違いとか、ブドウの品種はその土地の気候条件などに合わせて使われているといった話、樽の話、などなど。少々難しい話などもあって、全部を再現できるわけではないので割愛してしまいますが、いろんなことを感じました。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 知識がなくても面白い。知識があるともっと面白い。


 これは、ファースト・ラベルの名前は知っていても、実際には口にしたことがなくて、今回のセカンド・ラベルに対しては見ず知らずのワインであるという事実を元に話を進めます。
 マルゴーはどういうもので、ラフィット・ロートシルトはどういうものかという、”本の上の知識”ではなく”実体験の知識”を持たずに挑戦した、ということです。

 とにかく、「違う」。4種類、全部がまるで別の飲み物であるかのように「違う」のが感じられて面白い。
 柔らかい土を感じさせるものもあれば、シナモンのような香りのするものもあり、質感はあるのに重苦しくないものもあれば、明らかに他の3種類と性格が異なるものもある。それらが、「違う」のが分かるのがすごく面白いです。ただ単に「ウマい」のではなく、もっと幅広く、柔らかい、硬い、香り高い、複雑な味わい、そういったものが純粋に身体の中に流れ込んでくるのです。
 

 5大シャトーの名前を知っているとか、「シャンパンは正式にはシャンパーニュと言います」と語るだけでワイン通を自称する輩が大嫌いなのですが、今回、ますます嫌いになりました(笑)。なぜって・・・

 実るほど頭[こうべ]の垂れる稲穂かな

 さすがにソムリエやソムリエール(女性のソムリエ)の方々は、ワインのシャトーについて、ブドウの違いについて、土壌の違いについて、あるいは食事との合わせ方や自宅での上手な飲み方など、いろいろなことをご存知です。しかし、知っているからといって偉ぶったりしないのが印象的でした。(今回お会いしたお二方は特にそうでした。出会いに感謝)
 聞くと、答えてくれる感じ。そのうえで「他にこんなのもあるんですよ」「そういえば、こんな話をご存知ですか?」といった感じで、『ワイン』と『会話』の両方を楽しむことができました。


 このような仕儀を何気にできる方のことを、本当の「ワインの楽しみ方」を知っている「ワイン通」というのでしょうね。精進、精進。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 余談ですけど、もうひとつ印象に残った出来事がありました。
 この簡易式スタンディング・ワイン・バーで、私の隣に並んだ女性はワインについてよくご存知で、日常的に嗜んでいる方のようでした。
 実はこの方ではなく、その向こうに1組の、おそらくようやく20歳になったという感じの若いカップルがいました。私や隣の方は4種類とも飲んでいたのですが、あちらは男性だけが1杯だけ飲んでいました。
 男性はあまりワインのことが分かっていないようで、ソムリエールの説明にも頭をかしげているだけで、連れの女性もただただ居心地悪そうに周りを眺めているだけという感じ。

 で、印象に残ったというのは、男性が最初はグラスの底を握るようにして持っていたのが、最後には脚を持っていたということなのです。
 ブランデーは香りを出すためにグラスの底を握るようにして熱を伝えるのですが、ワインでこれをするとむしろ味や香りが壊れてしまうのです。テイスティング・グラス1杯分なのでそれほど激しく壊れるわけではないのですが、やはり感心できませんね。そのことを知っているソムリエ、ソムリエール、そして私と隣の方はグラスの脚を持っていました。それを見ていたのでしょうね。ああ、ワイングラスはああやって持つんだ、と。彼がこの先、ワインの世界にどれだけ関わるか分かりませんが、観察して謙虚に受け入れる態度、決して嫌いじゃありません。


 -  ☆  -  ★  -  ☆  -  ★  -


 冒頭に少し書きましたが、下書きから1ヶ月間そのまま放置してしまっていたので、この内容は先々月のことです。そして先月、もう一度同じ場所で、今度はソムリエールの歓待を受けました。そちらでもちょっと面白いことがあったので、早いうちに文章をまとめあげたいと思います。

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