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Cocktail - 第34回 The Red and the Green Vermouth(赤と緑のヴェルモット)(その2)

Posted by 倖成卓志 on 03.2009 悠久のカクテル 0 comments 0 trackback
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 今回、参加していただくのは・・・

LEJAY-CASSIS

LEJAY - LAGOUTE Crème de Cassis de Dijion
【ルジェ・ラグート クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン】


製造元:LEJAY - LAGOUTE 【ルジェ・ラグート】社
度数:20度
糖分:56%
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 カシス(黒スグリ)のリキュールです。
 その中でも、日本で最も有名なのはこのルジェ・ラグート社のものでしょう(市場では「ルジェ」と表記)。
 ルジェ・ラグート社は1836年、 Auguste- Denis Lagoute 【オーギュスト・デニス・ラグート】という人が、ブルゴーニュ地区、コート・ドール県のディジョン市にリキュールの製造工場を建てたことから始まります。
(余談ですが、名前が「ドニ」と紹介されている本やサイトもあります。これはフランスでも「ドニ」、「デニス」の両方の読み方があるので表記上は間違いではありません。有名なところでは、「聖ドニ」が「聖デニス」と呼ばれることでも表れています)

 さて、ブルゴーニュ地区には多くのカシス(黒すぐり)が繁殖していることに目を付けたデニスは、1841年、カシス・リキュールの製造に取り掛かります。
 カシス・リキュールの発祥には言われがあって、ラベルの中央上部に修道僧の絵と「LE MOINE LÉGENDAIRE」という文字が見えると思います。文字は「伝説の修道士」という意味で、それまでディジョンの某修道院で造られていたカシス・リキュールの秘密の処方を、デニスが修道士から受け取ったとされています。あいにく、この修道士の名前は伝わってはいませんが。
 1853年。デニスは娘婿のLouis Lejay 【ルイ・ルジェ】と協力して「ルジェ・ラグート社」と改組し、これが現在も続いています。

 ここで造られているカシスは当然、コート・ドール県産のもののみ。選り分けられたカシスを軽く破砕したら、搾り汁と搾りかすに分けます。搾り汁の方は中性スピリッツ(蒸留酒)と混ぜ合わせ、搾りかすを蒸留させたものを加えたら、半年ほど寝かせます(熟成)。これを濾過したら、砂糖を加えて再び寝かせ、水を足してアルコール度数を調整したら、製品となります。
 いわば、カシスたっぷり。人気の秘密はここにあるわけですね。

 ちなみに、ルジェ・ラグート以外にもカシスのリキュールが出回っていますが、品質を見分けるコツは、「Crème de Cassis」の文字が入っているかどうか。
 これはフランスでの規定ですが、Liqueur 【リキュール】とは
アルコール度数が15度以上、糖分(エキス分)が20%以上
 そして、「Crème de ~」を名乗る条件は、
上記の条件+「糖分がアルコール度数よりも上回っていること
 となっていますので、同じくフランス産の他社カシス・リキュールのみならず、オランダのBOLS 【ボルス】社やDe Kuyper 【デ・カィパー】社もこの規定に準じているので、単に「Cassis Liqueur」となっているものよりも、「Crème de Cassis」の方が(必ずというわけでもないのですが)より質の高いものを得られるはずです。

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 さて、そろそろカクテルにも登場していただきましょう。
 前回の「The Red and the Green Vermouth(赤と緑のヴェルモット)(その1)」で登場したのは、ジンとヴェルモット2種。ここにカシスを加えて、ヴァリエーションを増やします。
 まずは、

Vermouth&Cassis
Vermouth & Cassis 【ヴェルモット・アンド・カシス】

 基酒:Liqueur 【リキュール】
 技法:ビルド
 度数:18度
 グラス:ハイボール・グラス

 レシピ
 Dry - Vermouth 【ドライ・ヴェルモット】 4/5
 Crème de Cassis 【カシス・リキュール】 1/5

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 別名、「Pompier 【ポンピエ】」。フランス語で「消防士」という意味です。なぜこんな別名があるのか不思議なのですが、材料がフランチ・ヴェルモットとフランスのリキュールの組み合わせだからでしょうか。
 というのも、フランスで子供たちに「将来なりたい職業は何ですか?」と尋ねると、公務員に限定すれば「消防士」という答えが圧倒的に多いからです。フランスの人たちに、「公務員の中で最も信頼できると思われる職業は何ですか?」と尋ねると、やはり「消防士」が圧倒的に多いようです。日本では大人気の(近頃ではそうではないかも知れませんが)「警察官」の人気や信頼度はフランスでは非常に低く(王権のイメージがあるからでしょうか)、それよりも、火災という危険の中に単身で(つまり、武器を携えずに)果敢に飛び込む消防士たちの逞しい姿が人気の秘訣のようです。
 7月14日の革命記念日、日本では「巴里祭」と呼ばれる行事は毎年報道されていますが、日本ではあまり注目されていない点があります。シャンゼリゼ通りの軍事パレードは、先頭に大統領を始めとして、首相、国防大臣、陸軍大将(国軍参謀総長)、陸軍中将(パリ軍事総督)、憲兵大佐(共和国親衛隊第1歩兵連隊長)などが居並び、続いて外国から招かれた軍隊、フランス軍の士官学校生、歩兵隊や騎兵隊などの正規部隊たちとともに、パリ消防局の人たちも行進していきます。国を守る大事な職業として、警察官ではなく消防士が歩くという、日本人には奇妙な感覚もフランス人には幼い頃から当然の光景として映っているわけですね。

 カクテルとしての「ポンピエ」は、それこそフランス人女性たちに非常に好まれている飲み物です。レシピこそ単純ですが、濃厚で芳醇な甘みを持つカシスを爽快に飲むことのできるこのカクテルは、レアチーズ・ケーキなどと合わせてみてもよいのでは。
 カシスはかなり濃厚なので、全体を少なめにしてソーダ水で割ってもよし。逆にカシスをもっと感じたいのなら、カシスの比率を上げてもよし。このあたりの配分はお好みのままに。
 ちなみに、ドライ・ヴェルモットをスウィート・ヴェルモットに変えると、少しネットリとした甘さと、かすかな苦みが相まって、少し特殊な味わいになります。好みは分かれますが、試してみるのもよいかと。

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Parisian
Parisian 【パリジャン】

 基酒:Liqueur 【リキュール】
 技法:ステア
 度数:29度
 グラス:カクテル・グラス

 レシピ
 Gin 【ジン】 3/6
 Dry - Vermouth 【ドライ・ヴェルモット】 2/6
 Crème de Cassis 【カシス・リキュール】 1/6

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 「パリっ子」という意味です。
 フランス人というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
 気取り屋。威張った感じ。ちょっと冷淡。おしゃれ。
 しかし、こうしたイメージは大半のフランス人にはあてはまりません。パリに住む、「パリジャン」「パリジェンヌ」と呼ばれる「パリっ子」のイメージなのです。日本でも「東京人」というと、都会的とかおしゃれ。流行に敏感なのに、他人に無関心。そんなイメージがあるかも知れませんが、「江戸っ子」というと落語にも登場するような、がさつでせっかち、人のことに口を出したがる、でしゃばりだけど、根は素朴。
 一昔前までは、パリっ子というと日本の江戸っ子のような、素朴で純真なイメージがあったのですが、日本の東京と同じく、先祖代々住んでいる人たちは下町の方にいて、中心街や高級住宅街には地方出身者が闊歩しているような状態。ずっと以前に、いろんな国の人たちが東京観光をするという企画のバラエティ番組を見ました。フランス人男性4人組のうち、3人は外国人の抱くフランス人のイメージとは程遠く、大声ではしゃいだり、肩を組んで歌ったり、派手なリアクションを取っているのに、1人だけは冷静な顔つきで気取ったポーズを取ったり、静かに本を読んでいたり。食事のときにも3人は笑いながら、むさぼるようにガツガツと食べているのに、1人だけが神妙な面持ちでナイフとフォークを駆使し、一口ごとにうなずいている。そこで、3人のうちの1人がひとこと。「あいつは、パリジャンだからね」。なるほど、パリっ子はフランス人の中でも特殊な存在なんですな、そう思いました。


 カクテルの「パリジャン」は、Martini 【マティーニ】にカシスを足したものとなっています。フレンチ・ヴェルモットとフランスのカシス、だからこの名前なんですね。マティーニよりも口当たりが柔らかく、カシスのとろけるような甘みも相まって、女性にも人気のある一品です。

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 カシスが加わって、とりあえず2種類だけ紹介。というより、ほとんど同じようなものなんですけどね、でも飲みごたえや味わいは全然違う。どちらもフランス的な名前なのは、上記の通り。
 実はまだまだあるのですが、今回の前半までのコンセプトは「ジンとベルモットを基準として、どんなカクテルができるか」であり、今回のカシスはいわば「付加」。とりあえず、この4つ(ジン、ドライ・ヴェルモット、スウィート・ヴェルモット、カシス)があればこのぐらいはできますよ、という話なのです。後半の狙いは「その4」で書くとして、次回の「その3」に向けて、もうひとつだけ用意していただきましょう。と言っても、リキュールやスピリッツ(蒸留酒)じゃありません。家でカクテルを作る際の要点はひとつ、「少ない材料で、種類は多く」。

 用意していただくのはオレンジ・ジュースです。

 → To Be Continued・・・


(付記:ブログルポへの送信が正常に行われていないため、「評価ボタン」の発行はしばらくお待ちください。また、冒頭にくるはずの「データベース欄」が本来と違う位置にありますが、正常に反映されるまでは放置という形になります。過去記事が少々読みづらくなるかも知れませんが、ご了承ください。【正常反映確認次第、ここは削除します】)
 
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