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Cocktail - 第35回 The Red and the Green Vermouth(赤と緑のヴェルモット)(その3)

Posted by 倖成卓志 on 17.2009 悠久のカクテル 2 comments 0 trackback
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 バーや、あるいは居酒屋チェーン店でもよろしい。そういうところでは種類を選ばず飲むことができるカクテルも、いざ家で作ろうとすると基本となる材料が少なくて、カクテルブックにのっている様々なカクテルの中でも実際に手にすることができるものは限られてきます。
 単純に作ろうとすれば、前回登場したカシスのリキュールをオレンジ・ジュースで割って

Cassis & Orange
Cassis & Orange 【カシス・オレンジ】

 基酒:Liqueur 【リキュール】
 技法:ビルド
 度数:5度
 グラス:ハイボール・グラス

 レシピ
 Crème de Cassis 【カシス・リキュール】 45ml
 Orange – Juice 【オレンジ・ジュース】 適量

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 と、これなら簡単ですが、カシス・リキュールがなくなるまでこれ一種類だけというのはつらいでしょう。ソーダ水で割って、2つ目。しかし、ジンとドライ・ヴェルモットだけでもあれば、ホーム・カクテルとしての条件が広がるのは前回の通り。
 
 条件:「材料は少なく、カクテルは豊富に」
  -    Ψ    -    Φ    -    Ψ    - 


 では、カシスをドライ・ヴェルモットで割った Vermouth & Cassis 【ヴェルモット・アンド・カシス】のようなことがジンを使ってでできるのか?
 できます。
 ジンについては、メーカーは個々の自由で構いません。メーカー名をまだ知らない、あるいはこだわらないというのであれば、Beefeater 【ビーフィーター】が妥当でしょう。
Beefeater-new

 さて、オレンジ・ジュースに登場してもらえると、こういうものができます。

カクテル・イェロー

Orange - Brossom 【オレンジ・ブロッサム】

 基酒:Gin 【ジン】
 技法:シェーク
 度数:25度
 グラス:カクテル・グラス

 レシピ
 Dry - Gin 【ドライ・ジン】 2/3
 Orange - Juice 【オレンジ・ジュース】 1/3

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 アメリカ禁酒法時代、酒類の製造・販売・所持が禁止され(しかし飲酒自体は禁止されていません。参考→)、密造されたジンの味はとげとげしく、臭いもキツい。それを覆い隠すためにオレンジ・ジュースで割ったのがこれとされています。

 さらに、ニューヨーク自治区のひとつの名を冠した、

カクテル・オレンジ

Bronx 【ブロンクス】

 基酒:Gin 【ジン】
 技法:シェーク
 度数:27度
 グラス:カクテル・グラス

 レシピ
 Gin 【ジン】 2/3
 Dry - Vermouth 【ドライ・ベルモット】 1/6
 Sweet - Vermouth 【スウィート・ベルモット】 1/6
 Orange - Juice 【オレンジ・ジュース】 1/6

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 同じ頃に作られたようで、こちらの方がレシピとしては複雑ですが、オレンジ・ブロッサムとどちらが先か後かは分かりません。禁酒法時代にもカナダ経由でヴェルモットがアメリカに流れていたという記述もあるので、ブロンクスでいちいちヴェルモットを足すのが面倒で省いてしまったのがオレンジ・ブロッサムではないかと、そういう想像も可能なわけです。まあ、たいした問題ではないのですが。
 ちなみに、こんな例があります。Singapore - Sling 【シンガポール・スリング】というカクテルは、ラッフルズ・ホテルで生まれたカクテルですが、レシピには原型とアレンジがあり、そのどちらもラッフルズ・ホテルで認められているレシピなのです。(レシピはこちら。原型→Singapore - Sling - Raffles - 【シンガポール・スリング(ラッフルズ・ホテル)】 アレンジ→Singapore - Sling - Harry Craddock version -
 【シンガポール・スリング(ハリー=クラドック・ヴァージョン)】
 )原型のものがあまりにも複雑なので、ハリー=クラドックという伝説のバーテンダーが改良したのがアレンジ版。

  -    Ψ    -    Φ    -    Ψ    - 


 オレンジ・ジュースは入手しやすく、もっとも有効範囲が広いジュースともいえます。有名なのが、イタリアのリキュール Campari 【カンパリ】



 で、こちらもソーダ水、オレンジ・ジュース、グレープフルーツ・ジュースなどと相性が良いので、カンパリ45ml+果実系ジュース適量で、いくらでも消費できます。(カンパリのカクテルについてはこちら→ Cocktail - 第22回 新生リキュール(La Liquore Nuva)(前編)(中編)
 同じように、カシス・リキュールも果実系リキュールのためか、果実系ジュースとの相性は良いので、カシス&ソーダでも、カシス&グレープフルーツでもおいしくいただけます。
 もちろん、ヴェルモットのオレンジ・ジュース割りというのもあり。

 まあ、ひとつだけ注文を付けるとすれば、そのまま飲むのならともかく、カクテルとして使うのならば、無果汁とか果汁10%というようなジュースは使わない方がよろしい。本当の果汁100%や、生のフルーツを搾ったジュースは、そのままでは濃厚すぎて飲めないという人もいますが、カシス・リキュール(クレーム・ド・カシス)の濃厚さと対峙するには、低果汁のジュースでは力不足です。

  -    Ψ    -    Φ    -    Ψ    - 


 さて、復習。

 揃えるのは、

 ジン、ドライ・ヴェルモット、スウィート・ヴェルモット、カシス・リキュール、オレンジ・ジュース

 の5つとして、できるのは、

 マティーニ(ドライ、スウィート、パーフェクト、トリニティ)
 ヴェルモット・ハーフ&ハーフ(アディントン)
 オレンジ・ブロッサム
 ブロンクス
 ヴェルモット&カシス(ポンピエ)
 カシス&オレンジ

 あとは、マティーニであれば、ヴェルモットの比率を変えていく。ヴェルモット&カシスでも、比率を変えていく。そして自分好みのものを探し出していく、その過程においてヴァリエーションは無制限。
 カンパリも含めてしまえば、果実ジュースでヴァリエーション増大。ソーダ割りはジンでもヴェルモットでもカンパリでも対応できるので、なお良し。
 ついでに、ジン:カンパリ:スウィート・ヴェルモット=1:1:1をオールド・ファッションド・グラス(ロック・グラス)にビルドしていく

カクテル・レッド

Negroni 【ネグローニ】

 基酒:Gin 【ジン】
 技法:ビルド
 度数:27度
 グラス:オールド・ファッションド・グラス

 レシピ
 Gin 【ジン】 30ml
 Campari 【カンパリ】 30ml
 Sweet - Vermouth 【スウィート・ヴェルモット】 30ml

  -    ☆    -    ☆    -    ☆    -    ☆    - 


 というのもあります。
 イタリアのカミーロ=ネグローニ伯爵という人が、フィレンツェのレストラン『カソーニ』で、アペリティフ(食前酒)として作らせていたカクテルです。1962年にバーテンダーのフォルコ=スカルセッリが、伯爵の許可を得てこれを公開しました。カンパリの苦みが強烈に利いている一品です。
 

 ね、なんとなくいろんなものができるような気がしてきたでしょ?

  -    Ψ    -    Φ    -    Ψ    - 


 さて、疑問が沸きませんでしたか?
 なぜ、ヴェルモット?
 
 ジン・ベースのカクテルはヴァリエーションが多い。これからカクテルを作ろうとしたら、これがあれば副材料いかんによっていくらでも応用が利くので必須。

 「おうちでカクテルを作りましょう」というと、カシス・オレンジとか、カンパリのカクテル。リキュール単体+オレンジ・ジュースとか単体+グレープフルーツ・ジュースという具合なら、苦労せずに覚えられるから。
 
 では、ヴェルモットは?
 カクテルといえばマティーニ。そういって過言ではないカクテルに使うとしても、ここで述べた内容は「比率を変えていく」だけ。 

 ここがネック。
 カクテルを自宅で作りたい。そこで買ってみたヴェルモット。今までは単にウオツカをオレンジ・ジュースとかトマト・ジュースで割っていただけのものが、もっと幅が広がってくるような気がしてきます。
 ところが、先にも述べたようにカクテル・ブックは基本的にベース(基酒:基本となるお酒)ごとになっているのが普通。となると、副材料として使われるヴェルモット絡みのカクテルを調べるのに手間がかかるわけです。レシピにヴェルモットと書いてあるのがないか探さなければならないので。で、結局マティーニで配分をごまかすとか、ヴェルモット&カシスで無理やり消費しようとしても、やがて飽きてしまう。
 余るわけです、ヴェルモットが。
 しかも、ドライだけならまだしも、スウィートまでもとなると、どう手を付けていいのやら・・・。

 実はそれこそが、後半の意図。
 というわけで、今回までの初心者向け編から一転して、次回は応用編で。

 → To Be Continued・・・
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我が家にもウオッカとジンはいつも冷凍庫に入ってます。
ソーダ、トニックウォーター、ジンジャーエールと生のライム、グレープフルーツ位は冷蔵庫に入ってます。
これだけあれば、ロングのカクテルであれば色々なバリエーションが作れるのですが、最近非常にシェーカーが欲しいです。
でもシェーカーを購入すると、カクテルグラスはもちろんのことメジャーカップも欲しいと思うことでしょう。
いくらなんでも料理用の計量カップや大さじ小さじで計って作ったカクテルなんて気の問題だけかもしれないですけどマズそうですしね。
同じく気のもんですがバースプーンも欲しくなるでしょう。
ああ、ミキシンググラスも欲しくなることでしょう。
となれば、コアントロー、ヴェルモット類などのリキュール。
レモンジュース、ライムジュースも欲しいところです。
シェーカー1つ買うだけで、その他もろもろが必要となってくるので、言うならば禁断のシェーカーとなってしまいます。
最終的にホームバーを作るぐらいでしたらバーに行くほうが経済的になるでしょうね。

その内に、カクテル用品をお題としたエントリーも期待しております。
よろしくお願いいたします。
2009.05.21 10:37 | URL | 栗色の息吹 #OARS9n6I [edit]
 シェーカーとメジャー・カップは、買うと決めたら躊躇せず。このふたつだけで、シェーク関連すべていけますから。その他は代用できるものは代用していく、ミキシング・グラスもバー・スプーンも。バー経営じゃないので無理はしない。増やすのは、代用品では物足りなくなってから。それまでは我慢。バースプーンの代わりに100円ショップのマドラーで充分という人もいるぐらいです。なぜ器具をわざわざ買うのかと問われれば、「家でも楽しみたいから」なのですね。シェークのものはバーやカクテルの飲める店で楽しむと割り切るならば、いや、ショート・ドリンクスもバーでと割り切るならば、逆にシェーカーなどは必要ありませんから。

 今回も書いたように、いざヴェルモットを買ったはいいけど、「マティーニ以外に何があったっけ?」「余っちゃったけど、マティーニは飽きたし、これどうしよう」。そういう人は結構多いです。他にはガリアーノ、デュボネ、キュンメル、アリーゼ、ベネディクティンなども、そういった扱いを受けやすいリキュール類ですが、それではいくら増やしても棚に置きっぱなし。これでは意味がないので、やはり本当に欲しいもの、使えるものだけをひとつずつ。作りたいカクテルがあるものから順次足していくのがいいですね。
 手元の本に100種類のカクテルが載っているからと言って、いっぺんには作れませんし、飲めませんよね。ひとつずつ作っていって、知らないうちに増えていく。切手、ゲームソフト、陶器、ブランド品、おもちゃなど趣味のもの、欲しいものすべてを最初に試算したら到底手が出せませんが、ひとつずつ集めていったら総計ですごい額になっていた、そんなことはよくあること。そのすごい額というのは、あくまでも時間経過に伴う結果ですよね、本人もびっくりという。器具やリキュール、カクテルのレシピも、いっぺんに考えないでひとつずつゆっくりと試してみてはいかがでしょうか。
2009.05.23 18:29 | URL | 倖成 #iqhSIKS2 [edit]


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