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Spirits その1 - GORDON'S

Posted by 倖成卓志 on 14.2006 雄渾のスピリッツ 4 comments 1 trackback
 カクテルといえば、Spirits 【スピリッツ】 ですね。

 まずは4大スピリッツのおさらい。
スピリッツというのは蒸留酒のことです。その名の通り、穀物や薬草などを発酵させてできたお酒(これは醸造酒ですね)を、蒸留してアルコール度数を高めたものです。

 ・・・と、醸造酒と蒸留酒の関係も大雑把に解説しちゃいましょうか。いえね、以前にクイズ番組で「日本酒やワインは醸造酒。では、ウィスキーやブランデーのことを何というでしょう?」という問題があって、思わず「ナメとんのんか?」と思ってしまったもので。問題の難易度のことじゃありませんよ。この方面(ようするに酒)に興味のある人ならともかく、そうでない人はこういう分け方を教科書的に暗記してるのかなと思ったら、何となく寂しくて。

 大麦を発酵させます。何ができますか?
 ビールですね。で、ビールを蒸留させます。専用の器具の説明なんてしだすとキリがないので省略しますが、コレで出来上がるのは何でしょう。
 ウィスキーです。何でこんな説明をするかと言うとですね。以前に、誰に聞かれたのか覚えてないのですが、
「ビールって麦から作るんだよね。ウィスキーも麦から作るんだよね。何でこんなに違うの?」
 という質問を受けたからです。で、これはいったん置いといて。
 次。
 ブドウを発酵させます。ワインができますね。で、ワインを蒸留させると? ブランデーです。
 何が言いたいかというと、お酒の種類を「名前だけ」全部覚えても仕方ないってことです。ピンポイントで、名前だけ、1番から10番まで覚えましょう的、だから「教科書的暗記」。それって、楽しい?
 「ビールは若者の飲み物、ウィスキーはオジサンの飲み物」というイメージがありますが(これに対する反論というか怒りは後々書くとして)、どっちも麦から作られているなら納得できませんか? 根本は一緒なんですね。若い頃は、出来立ての醸造酒であるビールをがっぱがっぱ飲んでいて、年を重ねて人間的に熟成されてくると、蒸留され濃縮されたウィスキーをじっくりと味わう。

 麦 → ビール → ウィスキー
 ブドウ → ワイン → ブランデー
 どうせ覚えるなら、こういう関係だよというラインで覚えちゃいましょう。


 で、ようやく本題の一歩手前です。
いわゆるスピリッツは、ウィスキーやブランデーなどを除いた蒸留酒の総称です。中でも世界の4大スピリッツといえば、
 │
 ├ Gin 【ジン】
 │
 ├ Vodka 【ウオツカ】
 │
 ├ Rum 【ラム】
 │
 └ Tequila 【テキーラ】
 です。

 ここでしつこく念押し。「教科書的暗記」はしないでね、ということです。4大スピリッツの種類を覚えるという程度ならいいんですが、例えば「Jose Cuervo 【ホセ・クエルヴォ】 は何?」「えーと、テキーラ」「じゃあ、Lemon Hart 【レモン・ハート】 は?」「あれは確か・・・ラム、だっけ?」などという(教科書的というよりクイズ的?)覚え方はお勧めできませんね。まるで「覚えないといけない」みたいで。とりあえず飲んでみて、美味しいと感じたところから情報を広めていけばいいんです。「へ~、そうなんだ」「そんなのがあるんだ」という興味本位の感覚って、決して嫌いじゃありません。


 で、ようやく本題の本題。
 Gin 【ジン】
 有名なものとしては Beefeater 【ビーフィーター】 、Tanquary 【タンカレー】 、そして

GORDON’S

 GORDON'S 【ゴードン】

 Barで、ジンを何種類か置いてある場合、たいていこの3種が揃っていますね。ゴードンは2種類あって、40度のものと、47.3度のものがあります。これとはまた別に、英国国内販売向けの緑ボトルがあるのですが、当然、日本国内にはありません(断言して大丈夫だと思うんですが。ベルギー国内で契約レストランにしかないはずの SIMAY【シメイ】 黒が楽天にあったりするからなぁ・・・)。
 創業者は Alexander Gordon 【アレキサンダー=ゴードン】。1769年創業当初は、ロンドンのテムズ川南岸に醸造所を置き、後にゴズウェル街に移り、1898年には Charles Tanquary 【チャールズ=タンカレー】 社と合併しました。名前を Tanquary Gordon & co. ltd. 【タンカレー=ゴードン】 社と改めます。そう、実はゴードンとタンカレーの現在の製造・販売元は同じなのです。そして、Royal Warrants 【ロイヤル・ワラント(英国王室御用達)】 でもあります。
 1997年のインターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション、スピリッツ部門のジン・グループでゴールドメダルを受賞しています。
 まあ、こういった権威があるということで。

 権威うんぬんは置いといて。
 Martini 【マティーニ】 では一番人気ですね。ストレートや、あるいは他のカクテルだったら
「やはり一流はビーフィーターだろ」
「タンカレーの素晴らしさが分からないなんて、可愛そうなヤツだなあ」
「男は黙ってプリマス・ジンだ」
 というこだわりを見せる人たちでも、
「ここだけの話。マティーニだけはゴードン」
 という方たちを知っている(ま、ごく少数ですけどね)。
 ゴードンのストレート、あるいはゴードンの Gin & Bitters 【ジン&ビターズ】 が好きという人が他に比べて少ないのは、単に「ゴードンはマティーニ」という意識が強すぎて、ストレートで飲まないだけじゃないかなぁ、と思いますね。
 今回(というか正確には1ヶ月半ほど前まで)このゴードン・ジンでいろんな飲み方を試してみて、力強さと繊細さを感じさせられた印象があります。ストレートで飲んでみて「いかん、自分はまだまだジンのことが分かっていない」と思ってしまいました。
 なので、ジン・ストレート派で、ゴードンはまだ試したことがないという方は絶対経験して下さい。感性が変わりますから。

 で、毎度お馴染みのカクテルですが(しかし過去のを読み返すと、やたらとカクテルが登場している気がするなあ)


CocktailGlass.jpg

Rheingold
基酒:Gin 【ジン】
技法:ステア
度数:32度
グラス:カクテル・グラス
レシピ
[Gordon's] Gin 【[ゴードン] ジン】 1/2
Cointreau 【コワントロー】 3/10
Dry - Vermoute 【ドライ・ヴェルモット】 1/10
Campari 【カンパリ】 1/10

 1984年の第17回I.C.C.ハンブルク大会のプレディナー部門での優勝作品です。創作者は Rocco di Franco 【リコ・ディ・フランコ】 氏。Rheingold 【ラインゴールド】 の名前は「ラインの黄金」という意味です。ワーグナーのオペラ『ニーベルングの指輪』の4部作、序夜の題名ですね。4部作の中では一番短くて、2時間半の演奏です。
 ・・・一番短いんですよ。長いんじゃありません。
 これ、4日がかりで演奏する作品でして、第2夜『ワルキューレ』が3時間40分、第3夜『ジークフリート』が4時間、最後の第4夜が『神々の黄昏』で、4時間半。当然、間に休憩が入りますが、ある指揮者は(済みません。誰だか忘れてしまいましたが)「こんなのをマトモに演奏していたら気が狂う」と叫んだそうで。それはさておいて、北欧では最高の物語であることは確かです。


 もっと手軽なカクテルは、


レモネード


Gin Buck
基酒:Gin 【ジン】
技法:ビルド
度数:14度
グラス:タンブラー
レシピ
Gin 【ジン】 45ml
Lemon - Juice 【レモン・ジュース】 20ml
Ginger - Ale 【ジンジャー・エール】 適量

 タンブラーに氷を入れて、ジン、レモン・ジュース、ジンジャー・エールの順に注いで、一度だけかき回します。
 別名、 London - Buck 【ロンドン・バック】 。ロンドン・ジンなら何でもOK。暑くてたまらないときに、どうぞ。
 と、いったところで今回はお開き。



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んー、僕は教科書的に酒知識を仕入れても悪くないとは思いますけどね。
興味先行で語っていくと、興味ない人は酒の世界に入れないってことになりませんから。
「これ、マズい!」っていうのがネガティブなのと同様、「教科書的知識はダメ」も間口を狭めるだけのような気がするんですが、どうでしょう?
もちろん、教科書的に知識を仕入れると、ウンチク垂れ流しマシンになりかねないって危険はありますけども(汗)

それにしても・・・ゴードンでマティーニっていうのがスタンダードになるんですかぁ。
僕はビーフィーターがいいかなーって思ってたので、ちょっと意外です。
どっちかっつーと、ゴードンのキックはジンライムとかの方がピッタリくる気がしています。

あと、酒精の異なるボトルがあるのに、カクテルのレシピだと分量指定っていうのが不思議ですよね。
分量で調整してもカクテルの酒精はコントロールできないように思いますよ(苦笑)
2006.08.15 17:31 | URL | 神保銀郎 #- [edit]
 神保さんからのお言葉は、思わぬ不備や表現不足の箇所を指摘してくださるので、とてもありがたいです。
 「ダメ」っていうよりは、「お勧めできない」って言葉の方がいいのかな。たとえば「ジンは好きじゃないけど、知らないと恥ずかしいから、とりあえず覚えなくちゃ」って感じでムリヤリ覚えて。で、結局一度も飲んだことがないのに名前だけ知っている、と。そんな状態をお勧めできないってことですかな(うまく表現がまとまりませんが)。「覚えさせられてる」「覚えなくちゃいけない」んじゃなくて、「覚えていこう」という意思が大事。興味があれば自ら勉強して研究して、知らず知らず覚えていってしまうものですから。

 ゴードンのマティーニは、ドライ志向全盛期のアメリカでは定番扱いで、その頃はキツければキツいほど良いって感覚だったみたいで。アメリカの、ジンを使ったカクテルのレシピではやたらとゴードンを指定してくる(対抗できるのはビーフィーターぐらいで、中には全然知らない銘柄とか出てきたり)。なのでその系統を継いでいると、どうしてもゴードンになっちゃう。今は日米問わず、ややライト傾向になってきているのでビーフィーターもそのうち定番になっていくんじゃないかとは思うんですが。ビーフィーターが劣るってワケじゃないです、念のため。

 度数についてはできるだけ、自力計算してます。どうしても度数の分からないリキュールが出たときなどは本に従いますが、それ以外は極力算出しなおしてます。ゴードンは40度で計算してます。ビーフィーターも40度と47度がありますが、40度で計算しています。でもカクテルブックで銘柄指定で、そのことに触れてないものって、どうなってるんでしょうね? ついでに、リキュールもメーカーごとに度数が異なるので、ますます疑問。ま、リキュールはメジャーメーカーのもので計算しているだろうということで(微妙)。
 度数はあくまでも、机上の計算ではじき出されたものなので、新たなカクテルに挑戦するときの参考程度ということにしてください。
2006.08.15 23:01 | URL | 倖成 #iqhSIKS2 [edit]
> 一度も飲んだことがないのに名前だけ知っている、と。そんな状態をお勧めできない
うんうん、よく分かります。
だけど、海底二万海里って小説に対比されるように二つのキャラクターがいて、そのどっちもが魅力的なんですよ。
一人は教授の助手コンセーユで、海洋生物の、区別はできないが、分類が得意って人。
もう一人は分類は嫌いだが一目見ただけで魚の名前が出てくる漁師ネッド・ランド。
倖成さんは後者を推奨してるんでしょうが、前者みたいな人も面白くないですか?

> マティーニ
自分で書いてても「ドライ志向の影響でゴードンなんだろうなぁ」って思ってたので、そのままズバリなレスで納得しました。
僕は甘いマティーニの方が好きなので、それもあってビーフィーターなのかもしれません。

> 分量
カクテルの酒精については、目くじら立てて喚こうってわけじゃないです。ただ‘ちょっとした疑問’って感じです。僕も特記しない限り、スピリッツの酒精は40度で計算しますし。
ただ・・・スピリッツをストレートで飲んじゃう輩にとっては興味のない数字なんですが、「日本酒までが限界です」みたいな人にとって、カクテルの酒精は大事な要素らしいんですよ。
それでまぁ、どうなってるのかな、と思ってしまった次第です、ハイ。
2006.08.16 08:38 | URL | 神保銀郎 #- [edit]
>海底二万海里
 実は私、基本的に前者タイプなんですよ。分類というか、系統付けが好きで、根拠のない経験則はあまり好まない(苦笑)。
 プロのバーテンダーさんや、卸の方なら、前者も大いに結構だと思います。自分は下戸でほとんど飲めないけど、お客さんの要望に答えることのできるお酒やカクテルの選別が的確とか、知識が豊富だとか、お客さんを楽しませる会話術に優れているとか。適正な酒造業者を見極める目が優れているとか、酒の管理が抜群とか。
 私が素人で、読んでいただいている方も基本的に素人で、「へぇ、こんなお酒があるんだ」「この間飲んだカクテルって、そういう由来があるんだ」「よし、このウンチクを披露してやろう」と思ってもらえると嬉しいかな。自分の知りえたことを少しでも知って貰って、お酒の世界にもっともっと興味を持ってもらいたいなあ、というのが正直なところ。
 Barは必ずしもお酒を、一気飲みみたくガッパガッパと呷る所でもないので、「自分はお酒はあんまり飲めないけど会話に混ざりたい」という前者タイプも、嫌いじゃありませんよ。
 自分が「カクテルってどれだけ(の種類)あるんだ? 名前の意味は?」って感じでいろんな本を漁りだして、聞いたこともないリキュールがポンポン飛び出してくるんだけど、それこそ前者タイプみたくデータベースを作っていきました。でもそのうち「『素晴らしいコラボレーション』って言われても、飲んだことのないリキュール同士の組み合わせなんて分からん。人の感想は分かったから、自分の感想が知りたい。ええい、このリキュールはどこにいるんだ!?」って感じで、リキュール探しの旅に出るし(単なる酒屋巡りですけど)、9・1マティーニでジンの違いを自分に覚えこませたり、ヴェルモットの味くらべをしたりして、すっかり実践派。
 前者タイプでも、会話術に優れているとか、周りを楽しませたい、ウンチクで楽しみたいという感覚だと良いんですけど、変に威張りくさって周りの雰囲気を台無しにされちゃうと困っちゃう。むしろ、出されたお酒を素直に「あ、これ美味しい」と言える人の方がいいですね。「フランスワインとイタリアワインの違いとかって言われたって全然わかんないよ。でも、取りあえず、これ大好き」とか。
 「美味しい」って言葉が知識としてではなく、感覚として発せられるといいですね。

2006.08.17 08:59 | URL | 倖成 #iqhSIKS2 [edit]


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日本でのジンというと、ビーフィーター、タンカレー、そしてゴードンになろうかと思われます(註1)。今回はそのうちの一つであるゴードンの紹介です。僕の好みもあって、まずはフリージングしたゴードンのテイ

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